◎H5N1型は近年、牛、犬、猫、アシカ、ホッキョクグマに至るまで、多くの動物から検出されるようになった。
米カリフォルニア州マリン郡で生乳を飲んだ子供が鳥インフルエンザに感染した可能性があるとして、保健当局が調査している。現地メディアが11日に報じた。
マリン郡公衆衛生局は声明で、「生乳を飲んだ後に発熱と嘔吐を経験した子供が鳥インフルに感染した疑いがある」と述べた。子供はその後回復し、他の家族に同じような症状を訴えている人はいないという。
鳥インフルは主に野鳥が持ち込むものであり、そのフンや唾液に触れた家禽が感染し、広がる。
ヒトへの感染は稀。感染したニワトリなどを扱う際には徹底した防疫対策が求められる。
H5N1型は近年、牛、犬、猫、アシカ、ホッキョクグマに至るまで、多くの動物から検出されるようになった。
疾病対策センター(CDC)は低温殺菌していない生乳について、「鳥インフルを含む感染症を引き起こす可能性がある」と警告している。
マリン郡当局は声明の中で、「この子供は鳥インフルに感染した疑いがあるだけで、陽性と診断されたわけではない」と強調した。
カリフォルニア州では鳥インフルが大流行しており、多くの養鶏が感染し、今年これまでに32人の感染者が報告されている。
同州の保健当局は先週、この子供が飲んだ生乳を販売している小売業者が商品の自主回収を開始したと明らかにしていた。
ヒトが鳥インフルに感染した牛の乳を飲んでそれに感染するかはまだ明らかではない。しかし、猫やマウスを使った研究では動物が汚染された生乳を飲んで病気になる可能性があることが示唆されている。