◎競争局は2020年、グーグルがオンライン広告業界の競争を害する行為を行っていないか確認する調査を開始。今年初めに調査範囲をグーグルの広告テクノロジー・サービスに拡大した。
グーグルのロゴ(Bloomberg/Google)

カナダの公正取引委員会に当たる競争局は28日、米IT大手アルファベット参加のグーグルがオンライン広告の分野で独占的な地位を不当に利用しているとして、反トラスト法(独禁法)違反で提訴したと明らかにした。

競争局は声明で、「グーグルに広告技術ツールの2つを売却するよう求める命令を裁判所に申請した」と明らかにした。

また競争局は「反トラスト法の遵守を促進するため、グーグルに罰則を求める」とし、「グーグルは広告の買い手と売り手が多くの選択肢を持っているにもかかわらず、その独占的地位を利用して、競争を無視している」と批判した。

グーグルのグローバル広告担当副社長は声明で、「グーグルの広告テクノロジーツールはウェブサイトやアプリがコンテンツに資金を提供するのを助け、あらゆる規模の企業が新しい顧客に効果的にアプローチできるようにする」と述べた。

競争局は2020年、グーグルがオンライン広告業界の競争を害する行為を行っていないか確認する調査を開始。今年初めに調査範囲をグーグルの広告テクノロジー・サービスに拡大した。

競争局はこの調査により、「グーグルはカナダにおけるオンライン広告の最大のプロバイダーであることが確認され、市場の支配力を確実に維持・定着させることを意図した行為によって、支配的地位を乱用していることが判明した」と報告した。

米司法省と複数の州当局は先週、グーグルの独占解消に向け、インターネット閲覧ソフト「クローム」の売却命令などを求めるビジネス手法の是正案を裁判所に提出した。

グーグルは米司法省が同社の合法的なビジネス上の決定を無視していると反発。「一部の企業がオンライン広告市場を支配しているという主張は誤りである」と強調した。

またグーグルは「米政府はオンライン市場の狭い範囲にしか目を向けておらず、競争による技術開発、成長、この業界の発展を阻害しようとしている」と批判した。

アフィリエイト広告
スポンサーリンク