◎ICCの逮捕状はEU全加盟国を含む全てのローマ規程(ICCの設立条約)締結国で拘束力を持つ。
イスラエル政府は27日、国際刑事裁判所(ICC)によるネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相とガラント(Yoav Gallant)前国防相の逮捕状を一時無効にするよう求めていると明らかにした。
イスラエル首相府は声明で、「逮捕状に異議を唱える裁判が終わるまで、ICCに令状を一時停止するよう求めた」と述べた。
ICCは先週、戦争犯罪と人道に対する罪の容疑でネタニヤフ氏とガラント氏、そしてガザ地区のイスラム組織ハマスの幹部アルマスリ(Mohammed Diab Ibrahim al-Masri)氏の逮捕状も発行した。
ICCの逮捕状はEU全加盟国を含む全てのローマ規程(ICCの設立条約)締結国で拘束力を持つ。
ICCは逮捕状の発行理由について、「占領下にあるパレスチナ領土への人道援助の供給を制限することで、飢餓を戦争の一部として利用した責任が2人にあると信じるに足る合理的な根拠がある」と説明した。
イスラエル首相府は声明の中で、「我が国はICCの権限と逮捕状の正当性を否定する」と強調した。「イスラエルは本日、逮捕状の執行を一時停止する要求とともに、ICCの決定に控訴する旨を通知した...」
フランス政府は27日、イスラエルがICC規定に署名していないとして、ネタニヤフ氏には免責が適用されるという見解を示した。
複数の人権団体がこの見解を非難している。
他の欧州諸国も逮捕状の合法性に疑問を呈している。