◎フランス、ドイツ、イギリスの3カ国はイランを非難し、ウラン濃縮について説明を求める決議案を理事会に提出。採決の結果、賛成多数で採択された。
2020年1月8日/イラン、首都テヘランの南に位置するナタンツ原子力施設(MaxarTechnologies/AFP通信)

国際原子力機関(IAEA)の理事会が21日、調査団への全面的な協力を怠ったとして、イランを非難した。

フランス、ドイツ、イギリスの3カ国はイランを非難し、ウラン濃縮について説明を求める決議案を理事会に提出。採決の結果、賛成多数で採択された。

報道によると、ロシア、中国、ブルキナファソが反対、12カ国が棄権、1カ国が投票しなかった。

米国を含む西側諸国が決議案を支持した。

理事会はイランが核施設として申告していない2カ所で発見されたウラン粒子をめぐる長期にわたる調査についても、改めて回答を求めた。

イランはIAEAの要求を無視し、兵器級に近いレベルの高濃縮ウランを生産し続けている。

AP通信によると、イランは10月26日時点で60%の高濃縮ウランを182.3キログラム保有。8月時点から17.6キロ増えたという。

2018年に破綻したイラン核合意は3.67%以上のウラン濃縮を禁止している。

<ウラン(U-235)の濃縮度>
▽0.7%:標準
▽2~5%:原子炉燃料(軽水炉用)
▽3.67%以下:イラン核合意の規定値
▽20%以上:高濃縮ウラン
▽90%以上:核兵器用

トランプ(Donald Trump)次期米大統領は前政権時代にイラン核合意から一方的に離脱し、イランに厳しい経済制裁を科した。

トランプ氏は新政権でもイランへの厳しい姿勢を堅持するものとみられる。

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