◎タリバンは2021年に政権を奪還した後、勧善懲悪省の運用を再開。それ以来、女性と女児は働く権利や学ぶ権利などを奪われてきた。
アフガニスタン、首都カブール、イスラム教のブルカを着用する女性(AP通信)

アフガニスタンのタリバン暫定政権が女性に対し、他者の前で祈ったり、コーランを朗読したりすることを禁じた。現地メディアが30日に報じた。

勧善懲悪省はすでに、女性に対し、屋外で歌を歌ったり、第三者に顔を見せることを禁じている。

AP通信はタリバン関係者の話しとして、「女性は自宅以外でコーラン(イスラム教の聖典)を朗読したり、他者の前で祈ることはできず、違反した者は取り締まりの対象になる」と伝えている。

勧善懲悪省は30日、この警告に関するコメントをださず、現地メディアの質問を無視した。

同省の幹部は27日、東部ロガール州で行われたイベントで次のように述べていた。「成人女性は自宅以外でコーランを朗読したり、他者の前で祈ることはできない。また、他者の前でしゃべったり、大きな声を出すべきではない...」

また幹部は1日5回の祈りでも、女性はコーランを詠唱すべきでなく、屋外で口を開かないことが重要だと主張した。

さらに、女性が祈りの呼びかけを行うことも許さず、「公の場で歌を歌うなど言語道断である」と述べた。

勧善懲悪省は29日の声明で、「女性の尊厳を守る」啓蒙活動を全国で展開していると述べていた。

タリバンは2021年に政権を奪還した後、勧善懲悪省の運用を再開。それ以来、女性と女児は働く権利や学ぶ権利などを奪われてきた。

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