◎リビアは2011年の革命以来、欧州への亡命を希望するアフリカ・中東・アジアの亡命希望者の中継地になっている。
イタリアのメローニ首相(左)とリビアのドベイバ首相(Getty Images/AFP通信)

イタリアのメローニ(Giorgia Meloni)首相が29日、訪問先のアフリカ北部・リビアドベイバ(Abdul Hamid Dbeibah)首相と会談した。

メローニ氏は会談に先立ち、記者団に対し、「リビアとの関係はイタリアとEUの優先事項であり、我々は両国の関係をさらに発展させることができると確信している」と語った。

またメローニ氏は「不法移民の流入や人身売買と闘うための協力が欠かせない」と強調した。

さらに、「移民が自らの意思でアフリカにとどまることが重要であり、そのためにはリビアを含むアフリカ諸国の成長と発展が不可欠である」と述べた。

イタリア政府によると、両国の貿易額は2020~23年の3年間で26億ユーロ(約4300億円)から3倍超の91億ユーロ(約1兆5000億円)に急増。24年上半期の貿易額も昨年を上回ったという。

メローニ氏は航空会社ITAによるトリポリ・ローマ間の直行便を来年1月に再開することも明らかにした。

ドベイバ氏は両国間の貿易額が関係強化の印であると指摘。首都トリポリで開催されているビジネスフォーラムの期間中にイタリアとの新たな協定を締結する予定であると述べた。

またドベイバ氏はあらゆる分野でリビアとの協力拡大に関心を寄せているメローニ氏に謝意を表明した。

リビアは2011年の革命以来、欧州への亡命を希望するアフリカ・中東・アジアの亡命希望者の中継地になっている。

リビアに近いイタリア南部の島々は移民のホットスポットであり、毎年数万人の移民がアフリカ北部から地中海に漕ぎ出す。

イタリア内務省によると、今年海路で同国に到着した移民は10月中旬時点で約5万3000人。昨年同時期は約14万人であった。

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