◎ISISのカリフ制国家は2019年に壊滅したものの、その残党はこの数年、イラクとシリアで活動を活発化させ、多数の死傷者が出ている。
イラクのスダニ(Mohammed al-Sudani)首相は22日、陸軍部隊がイスラム国(ISIS)の司令官と幹部7人を殺害したと明らかにした。
それによると、陸軍の対テロ部隊と統合作戦司令部傘下の国家安全保障局の合同チームはサラーフッディーン州郊外の山地で作戦を決行。8人を殺害したという。
スダニ氏は声明で、「イラクにテロリストの居場所はない。我々はテロリストの隠れ家を一つ残らず排除する」と述べた。
作戦を指揮した統合作戦司令部も声明を出し、「この作戦は同盟国による技術的支援と正確な情報交換のもとに実施された」と明らかにした。
また司令部はISISの隠れ家を捜索し、大量の武器、弾薬、機材を押収したとしている。
ISISのカリフ制国家は2019年に壊滅したものの、その残党はこの数年、イラクとシリアで活動を活発化させ、多数の死傷者が出ている。
米政府は先月、イラクの駐留米軍のISIS掃討任務を来年までに終了させると発表。米軍は駐留基地の一部をイラクに返還する予定だ。
ISISは2014年にイラクとシリアの大部分を支配、カリフ制国家の樹立を宣言したが、2017年にイラクで敗北。2019年3月にシリア東部の最後の拠点を失った。