◎カーン被告は2022年の不信任決議で弾劾され、翌年5月に逮捕。現在、150件以上の訴訟を抱え、ラワルピンディの刑務所に収監されている。
パキスタン、元首相のカーン被告(中央)と妻のビビ被告(Getty Images/AFP通信)

パキスタンの裁判所がカーン(Imran Khan、服役中)元首相と妻のビビ(Bushra Bibi)被告の保釈申請を却下した。カーン氏の陣営が9月30日、明らかにした。

カーン被告は2022年の不信任決議で弾劾され、翌年5月に逮捕。現在、150件以上の訴訟を抱え、ラワルピンディの刑務所に収監されている。

カーン被告は複数の裁判で実刑判決を受けているが、いずれも刑は確定していない。

夫妻は2018年の結婚の合法性を問う裁判で懲役7年を言い渡され、控訴審で争っている。

カーン被告の3番目の妻であるビビ被告はスピリチュアル・ヒーラーとして働く男性と結婚していたが、カーン被告と結婚する3カ月以上前に離婚したと主張。検察は離婚届などの証拠を提出し、それを否定している。

パキスタンの婚姻法は離婚後3カ月以内の再婚を禁じている。

夫妻は今年7月、接待を含む新たな罪で告発された。

夫妻は政権を握っていた際、規則に違反して外国から贈られた宝飾品を個人の資産として保持、売却した疑いが持たれている。

パキスタンの法律は政府高官が外国の要人から受け取った贈り物を「購入」することを認めているが、事前申告が必要である。夫妻はこれを提出せず、収入を過少申告した罪などにも問われている。

夫妻の弁護士は声明で、裁判所の決定を非難した。

この事件に関する裁判は10月2日に予定されている。

ロシア寄りのカーン被告はすべての疑惑を否定し、当局による捜査を「米国およびシャリフ政権の陰謀」と呼んでいる。

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