◎キト市内では約2000人の消防士、救助隊、陸軍兵士が住民の避難を支援。ヘリや航空機を投入して消火にあたっている。
歴史的な干ばつに見舞われている南米エクアドルで山火事が多発し、数千人の消防士や陸軍兵士が消火活動にあたっている。
首都キトの消防局は25日、郊外の山林で山火事が多発し、住宅地に燃え広がる可能性があると警告した。
キト市内では約2000人の消防士、救助隊、陸軍兵士が住民の避難を支援。ヘリや航空機を投入して消火にあたっている。
当局によると、これまでに6人が煙を吸い込むなどして病院に搬送された。いずれも命に別条はないという。
キト市長室の広報担当は声明で、「消防と陸軍が24時間体制で消火にあたっており、夜になって気温が下がれば、延焼スピードは落ちるとみられる」と述べた。
それによると、2人の消防士が消火作業中に負傷したという。
キト警察はSNSに声明を投稿。市民に対し、不要不急の外出を控え、避難命令が出ている地域の住民は速やかに避難するよう促した。
また同警察は屋外でのバーベキュー、たき火、野焼きをやめるよう警告。「意図せぬ延焼でも罪に問われる可能性がある」と述べた。
ブラジル、コロンビア、ベネズエラ、ボリビア、ペルー、アルゼンチンでも深刻な干ばつと記録的な山火事が進行中である。
エクアドルの気象台によると、今年の干ばつは統計を取り始めて以来最悪で、複数の地域で水不足が進行中である一方、降水量の記録を更新した地域もあるという。