◎軍政は先月中旬、コレラの流行を宣言していた。
スーダン、西部ダルフール地方の集落、飲み水を運ぶ少年(Getty Images)

アフリカ北東部・スーダンでコレラが蔓延し、過去2か月間で約1万3000人が罹患、少なくとも388人が死亡した。軍政の保健当局が23日、明らかにした。

軍政は先月中旬、コレラの流行を宣言過去数週間で354人が感染し、少なくとも22人が死亡したと報告していた。

世界保健機関(WHO)はこの時、実際の感染者数はこれをはるかに上回る可能性があると警告。紛争当時者に即時停戦を呼びかけていた。

コレラは感染性下痢症のひとつで、治療せずに放置すると数時間で死に至ることもある。コレラ菌に汚染された水を飲んだり食品を食べたりすることで感染する。

軍政と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」は昨年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。

この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の5割強にあたる約2500万人が食料不足に喘ぎ、世界保健機関(WHO)によると、2万人以上が死亡、数万人が負傷したと推定されている。

激戦が続く西部ダルフール地方では複数の地域で餓死者が出ているという情報もある。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。

現地メディアによると、23日にはハルツーム近郊のオムドゥルマンの市場が砲撃され、少なくとも13人が死亡、30人以上が負傷したという。

WHOは数百万人が避難している東部地域でコレラが蔓延していると警告している。

軍政によると、週末の新規感染者は約400人、6人の死亡が確認されたという。国内18州のうち10州で感染者が報告され、東部2州が特に深刻と伝えられている。

スーダンでコレラの集団感染は珍しくなく、2017年には2カ月足らずで約2万2000人が罹患、少なくとも700人が死亡した。

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