◎11号の中心気圧は8日午前の時点で996hpa。8日遅くにはベトナムで熱帯低気圧に変わる見込み。
超大型の台風11号(ヤギ)が7日午後にベトナム北部に上陸し、少なくとも4人が死亡、78人が負傷した。
ベトナムの気象台は11号を過去100年で最も強い台風と指摘。沿岸地域の市民に対し、不要不急の外出を控え、命を守る行動を取るよう呼びかけていた。
中国南部・海南省でも暴風による被害が相次ぎ、3人が死亡、100人近くが負傷している。
ベトナムの国営メディアによると、11号は北部クアンニン省に上陸。この地域で風速40メートルを記録したという。
首都ハノイでは女性1人が倒木に巻き込まれ死亡したと伝えられている。
クアンニン省とタイビン省の広い範囲で停電が発生。報道によると、電力会社が復旧作業に当たっているとのこと。
気象台は上陸に先立ち、いくつかの地域に警報を発令し、洪水や土砂崩れの恐れがある地域に避難を促した。ハノイやハイフォンなど、4つの空港が閉鎖されている。
現地メディアによると、港に係留されていた多くのボートが海に流されたという。
11号は6日に中国の海南島に上陸。一部地域で68メートルの暴風を記録した。中国中央テレビ(CCTV)によると、海南省で3人が死亡、100人近くが負傷したという。
海南省の市民約42万人が上陸前に避難。同国で最も人口の多い広東省でも50万人が避難を余儀なくされた。
11号の中心気圧は8日午前の時点で996hpa。8日遅くにはベトナムで熱帯低気圧に変わる見込み。