◎エルナンデス氏は選挙期間中、自らを反腐敗の運動家として描き、公的支出を削減し、政府庁舎の一部を博物館にするとさえ約束した。
2022年のコロンビア大統領選に立候補した実業家のエルナンデス氏(AP通信)

2022年のコロンビア大統領選に出馬した実業家のエルナンデス(Rodolfo Hernandez)氏が大腸がんのため、ブカラマンガ近郊の病院で亡くなった。地元メディアが2日に報じた。享年79歳。

エルナンデス氏はブカラマンガの元市長であり、22年5月の大統領選第1ラウンドで中道右派の有力候補グティエレス(Federico Gutiérrez)氏に競り勝ち、国民を驚かせた。

地元メディアによると、エルナンデス氏の陣営は全候補者の中で最も低コストの選挙戦を展開したという。

エルナンデス氏はテレビや新聞での宣伝を控え、SNSを積極的に活用。X(旧ツイッター)に洒落たメッセージや動画を何度も投稿し、有権者の笑いを誘った。

第1ラウンドのエルナンデス氏の得票率は28%。現職のペトロ(Gustavo Petro)氏は40%であった。

エルナンデス氏が決選投票に進むと予想していた有識者は皆無だった。しかし、同氏は左派の政治家にウンザリした有権者の心をつかみ、保守層からの支持を集めたようだ。

エルナンデス氏は激戦の末、ペトロ氏に敗れた。エルナンデス氏の得票率は47.3%、ペトロ氏は50.5%であった。

エルナンデス氏は選挙期間中、自らを反腐敗の運動家として描き、公的支出を削減し、政府庁舎の一部を博物館にするとさえ約束した。

エルナンデス氏の公約は社会的・経済的不平等を抑制するために、より多くの支出と経済規制が必要だと主張する左派のペトロ氏とは対照的であった。

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