◎メキシコ政府はより多くの移民が米国国境から遠く離れた南部で待機することを望んでいる。
メキシコ政府は8月31日、同国南部から米国を目指す移民のために専用バスを提供すると発表した。
移民局によると、バスは南部タパチュラとビヤエルモサから出発する予定。これに乗車した移民は当局の支援を受けながら庇護や亡命を申請することができる。
米政府は先週、移民がオンラインで入国を予約・申請できる地域をメキシコ南部の広範囲に拡大。これにより、移民は南部チアパス州とタバスコ州で専用アプリを使えるようになった。これまでは中部と北部の一部地域に限定されていた。
メキシコ政府はより多くの移民が米国国境から遠く離れた南部で待機することを望んでいる。
しかし、移民たちは「南部には仕事がほとんどない」と不満を漏らしている。多くの移民は亡命のための借金を抱え、働かなければならないというプレッシャーを感じている。
バスを利用する移民はメキシコを合法的に通過できる20日間の通過許可証も受け取れる。
当局は国境にたどり着いた移民の権利を尊重すると述べているが、その多くが国境近くの検問所で一網打尽にされ、南部に送り返されたと報告している。
地元メディアによると、法執行機関がバスの警備を行い、移動中は食事が提供される予定だという。
移民たちは他の中米諸国とメキシコを巻き込んで米南部国境を目指す。米当局が昨年拘束した移民は250万人に達した。