◎マヤ鉄道はカリブ海の人気リゾート地カンクンと遺跡を結ぶ全長約1500キロの環状鉄道だ。
昨年末部分開業したメキシコの「マヤ鉄道」の乗車率が伸び悩んでいる。
マヤ鉄道はカリブ海の人気リゾート地カンクンと遺跡を結ぶ全長約1500キロの環状鉄道。
このインフラプロジェクトに心血と情熱を注ぎ、まもなく退任するオブラドール(Andrés Manuel López Obrador)大統領は23年末までの全線開業を目指していたが、完成したのは全体の3分の1程度であった。
その建設費用は当初の約85億ドルから約300億ドル(4兆7400億円)に膨れ上がった。
中央政府が15日に公表したデータによると、マヤ鉄道の1日あたりの利用者は約1200人にとどまっている。
そのほとんどがカンクンとカンペチェを結ぶ短い区間しか利用していない。
政府は多くの観光客がカンクンのリゾート地からこの列車に乗車し、マヤ遺跡の各駅を訪れると期待していた。
しかし、カンクンから有名なマヤのパレンケ遺跡までの往復ルートは運行開始から半年で1日あたり100人程度の乗客しか集めていない。これは、1日2、3本のバスで処理できる量である。
政府は当初、この列車の利用者数を1日あたり2万2000~3万7000人と見積もっていた。
現在の利用者数はその3〜5%程度。最も多くの観光客が集まると期待されている4駅のうち、3駅が運行を開始している。