◎当局は首都ミンスクを含む複数の都市でイベント運営会社の事務所を家宅捜索し、少なくとも4人を逮捕した。
2020年8月23日/ベラルーシ、首都ミンスクで開催された集会(Getty Images/AFP通信)

ベラルーシの捜査当局が反体制派との関係が疑われるイベント運営会社数十社を家宅捜索した。人権団体「ビアスナ人権センター」が5日、明らかにした。

それによると、当局は首都ミンスクを含む複数の都市でイベント運営会社の事務所を家宅捜索し、少なくとも4人を逮捕したという。

国営テレビは「家宅捜索の結果、反体制派と連絡を取ったり、2020大統領選の抗議デモへの関与を認めた4人が逮捕された」と報じている。

ビアスナによると、逮捕された4人の中には国内で活動する男性芸能人が含まれていたという。この男性は独立系メディアの依頼を受け、法執行機関をユーモラスに描くクリップ映像に出演したとされる。

一方、政府系のソーシャルメディアアカウントが公開した映像には、逮捕された男性が取り調べの中で、「2020年に2度、反体制派のデモ行進に参加した」と供述する様子が映っていた。

プーチン(Vladimir Putin)露大統領の子分である独裁者のルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領は2020大統領選後の抗議デモを力でねじ伏せ、野党指導者を含む多くの反体制派を一蹴した。

この弾圧で3万5000人以上が逮捕され、数千人が拘留中に暴行を受け、数百の独立系メディア、NGO、人権団体が閉鎖に追い込まれた。

ビアスナによると、ベラルーシでは現在、2022年にノーベル平和賞を受賞した人権活動家ビアリアツキー(Ales Bialiatski)氏を含む約1400人の政治犯が獄中にいる。

先月には161人の政治犯が新たに有罪判決を受けた。

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