◎ミレイ大統領は右寄りの政治家を支持し、敵対勢力を 「排泄物」と呼んだことがある。
スペイン外務省は21日、アルゼンチンのミレイ(Javier Milei)大統領の「無礼な発言」を受け、駐アルゼンチン大使を帰国させたと発表した。
首都マドリードを訪問中のミレイ氏は「傲慢な社会主義者だ。このバカ者め」と憤慨。サンチェス政権を罵った。
同省によると、大使は19日にブエノスアイレスを離れたという。
ミレイ氏は週末に3日間のスペイン訪問を開始したが、サンチェス(Pedro Sánchez)首相と会談せず、代わりにその政敵である極右政党ボックス(VOX)が主催する会合などに出席した。
チェーンソーを天に掲げるパフォーマンスで知られるミレイ氏は極右集会でサンチェス政権を罵倒。サンチェス氏の妻ゴメス(Begoña Gómez)夫人の汚職疑惑を非難し、社会主義を「呪われた発がん性物質のようなもの」と表現した。
外務省の報道官は記者団に対し、「アルゼンチンの大統領が謝罪を拒否したため、大使を帰国させた」と語った。
また報道官は「同盟国のアルゼンチンによるこのような仕打ちに困惑している」と嘆いた。「スペインは今、国際関係の歴史において、特異なケースに直面しています。国家元首が他国の首都に赴き、その国の制度を侮辱するなんて...」
ミレイ氏は右寄りの政治家を支持し、敵対勢力を 「排泄物」と呼んだことがある。
ミレイ氏は21日、地元紙ラ・ナシオンの取材に対し、「スペインの決定は社会主義者が傲慢であることを示している」と語った。
またミレイ氏は駐スペイン大使を帰国させるかという質問に対し、「私はそんなバカじゃない。そんなバカにはならないし、なれない」と答えた。