◎ベラルーシのルカシェンコ政権はすでに199もの団体を「過激派」に指定。国内の反対意見を封じ込めている。
ドイツの国営放送事業体ドイチェ・ヴェレのロゴ(Getty Images)

ベラルーシ当局は29日、ドイツの国営放送ドイチェ・ヴェレ(DW)を過激派組織に指定し、国内での活動を禁じた。

これにより、ベラルーシ国内でDWのコンテンツを作成した個人は禁固7年以下の実刑に処される可能性がある。

DWの記事を読んだり、転載した者も刑事罪に問われる。

DWのドイツ本社は声明で、「この決定は根拠のないものであり、容認できない」と非難した。

ベラルーシのルカシェンコ政権はすでに199もの団体を「過激派」に指定。国内の反対意見を封じ込めている。

米政府が出資する報道機関ラジオ・フリー・ヨーロッパ/ラジオ・リバティーやポーランドの首都ワルシャワに本拠を置くベラルーシの独立系TVチャンネルなどもこれに指定されている。

ベラルーシ・ジャーナリスト協会はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「これはベラルーシの言論の自由が欧州最悪であることを示すものであり、まるで北朝鮮のようだ」と書き込んだ。

治安部隊は2020年の大統領選の結果に抗議する市民を弾圧。3万5000人以上を逮捕し、数千人を殴打した。

ルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領は「欧州最後の独裁者」「リトル・プーチン」などと呼ばれ、ロシアによるウクライナ侵攻を支持し、ロ軍に支援を提供している。

ベラルーシの経済は欧米諸国の厳しい経済制裁で低迷。東欧で最も貧しい国のひとつになっている。

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