◎ミャンマー軍政による2017年の弾圧で殺害されたロヒンギャは1万3000人と推定され、少なくとも200の村が焼き払われ、100万人以上が国外退避を余儀なくされた。
インドネシアの沿岸警備隊は24日、スマトラ島北部アチェ州沖でロヒンギャ難民とみられる3人の遺体を発見・収容したと発表した。
沿岸警備隊と地元の漁師は21日、この海域でロヒンギャの男性44人、女性22人、子供9人の計75人を救助していた。
地元メディアによると、75人のうち数人が病院に搬送され、残りはアチェ州郊外の施設に移送されたという。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は生存者の話しとして、「バングラデシュからの航海中、数人が力尽き、水葬された」と報告している。
沿岸警備隊は声明で、「地元の漁師が24日に3人の遺体を発見し、警察に通報した」と明らかにした。
それによると、遺体は市内の病院に運ばれた後、地元当局が埋葬したという。
一方、国連は22日の声明で、「バングラデシュを出港し、インドネシア沖で沈没したとみられるボートに約70人のロヒンギャ難民が乗っていた恐れがある」と報告していた。
ミャンマー軍政による2017年の弾圧で殺害されたロヒンギャは1万3000人と推定され、少なくとも200の村が焼き払われ、100万人以上が国外退避を余儀なくされた。
バングラのコックスバザール地区には70万人以上のロヒンギャが避難し、世界最大の難民キャンプを形成している。
バングラから海路で出国するロヒンギャのほとんどが仕事を求めてイスラム教徒の多いマレーシアを目指す。
インドネシアは国連で1951年に採択された「難民の地位に関する条約」に加盟していないが、2016年の大統領令で難民の扱いに関する規定が定められて以来、多くのロヒンギャを受けている。