◎バスはギルギットからラワルピンディに向かっていたが、銃撃を受け、コントロールを失い対向車線を走っていたトラックに正面衝突。双方の運転手は現場で死亡が確認された。
パキスタン北部ギルギット・バルティスタン州で10人が死亡、25人が重軽傷を負ったバス襲撃事件について、警察当局は4日、襲撃に関与したとされる17人を逮捕したと発表した。
事件は同州郊外の道路で2日夜に発生。ギルギットからラワルピンディに向かっていたバスが正体不明の武装集団の銃撃を受け、コントロールを失い対向車線を走っていたトラックに正面衝突。双方の運転手は現場で死亡が確認された。
州警察の報道官は記者会見で「治安部隊がテロリストの拠点数カ所を家宅捜索し、17人を逮捕した」と語った。
それによると、重傷を負った男性1人が病院で死亡し、この事件の犠牲者は10人となった。
警察は17人が所属する組織を明らかにしていない。
アフガンに拠点を置くTTP(パキスタンのタリバン運動)は事件への関与を否定している。
TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、昨年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切り、軍と警察への攻撃を強化した。