◎アフガンと国境を接する地域ではテロ攻撃が多発している。
2021年8月21日/パキスタン、北西部カイバル・パクトゥンクワ州のトルカム国境検問所(Muhammad Sajjad/AP通信)

パキスタン軍は24日、北西部カイバル・パクトゥンクワ州・北ワジリスタンの検問所に爆弾を積んだ自動車が突っ込み、民間人を含む4人が死亡したと発表した。

軍報道官によると、事件はアフガニスタンと国境を接する北ワジリスタンの検問所で発生し、兵士2人、警察官1人、民間人1人が死亡した。

AP通信は警察筋の話しとして、「多くの民間人が重傷を負い、病院に搬送された」と伝えている。

軍は声明の中で、「テロリストは検問所の近くで行われていた市民集会を狙ったとみられるが、治安部隊がこれを阻止し、大惨事を防いだ」と述べている。

地元メディアによると、犯行声明を出した組織は確認されていない。北ワジリスタンにはかつて、パキスタンのタリバン運動(TTP)」の拠点があった。

パキスタン軍は同日、アフガンと国境を接する南ワジリスタンで武装勢力の隠れ家を急襲し、テロリスト6人を射殺したと発表した。軍は武装勢力の詳細を明らかにしていない。

一方、TTPは同日、カイバル・パクトゥンクワ州の石油・ガスプラントが23日に武装勢力の襲撃を受け、警備員6人が殺害された事件について、犯行に関与したと声明を出した。

TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、昨年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切った。

アフガンと国境を接する地域ではテロ攻撃が多発している。その多くにTTPや南西部バルチスタン州に拠点を置く「バルチスタン解放軍(BLA)」などの過激派が関与している。

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