◎掘り出した土が何の前触れもなく崩れ、4人を飲み込んだ。
カンボジアの違法採掘場(Getty Images)

カンボジア政府は5日、中部コンポントム州にある違法採掘場で鉱夫4人が土砂に埋まり、死亡したと明らかにした。

政府報道官は自身のフェイスブックアカウントに声明を投稿。「金を採掘していた鉱夫4人が土砂に埋まり、死亡した」と書き込んだ。

それによると、事故は4日の朝に発生。4人は州郊外の集落にある採掘場で事故に巻き込まれた。

報道官は目撃者の話を引用し、「4人は3mほど掘り進んだところで事故に遭った」と述べている。「4人が掘りだした土の山が突然崩れ、穴に流れ込んだようだ...」

AP通信の取材に応じた鉱夫は「掘り出した土が何の前触れもなく崩れ、4人を飲み込んだ」と語った。

遺体は数時間後に収容され、家族の元に送られた。

報道官によると、州政府は事故が起きた採掘場の存在を認識し、何度も無許可の金採掘は罪に問われると警告していたという。

しかし、採掘場がある集落の住民は違法採掘に理解を示し、政府を非難している。金を集めても生活費をすべて賄うことはできず、多くの鉱夫が農作業で生計を立てているのだ。

ある村人はAPに、「役人たちは金を掘らせてやる代わりに分け前をよこせと言い、賄賂を渡さないと警察に通報すると脅してくる」と語った。

禁止令にもかかわらず、この村では2012年から金採掘が公然と行われており、今まで大きな事故はなかったようだ。

APによると、そこで働く数百人の鉱夫は亡くなった4人に哀悼の意を表し、4日の作業を一時中断したという。

カンボジアで金採掘を許可されている企業はごくわずかであり、その多くが外国企業だ。

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