◎テイト容疑者とその弟、および身元不明の女性2人は昨年末、組織犯罪と人身売買に関与した疑いで逮捕された。
ルーマニアの高騰裁判所は27日、組織犯罪と人身売買の疑いで拘束されているアンドリュー・テイト（Andrew Tate）容疑者の3度目の勾留期間延長を支持した。
地元テレビ局によると、テイト容疑者は地裁が今月21日に決めた勾留期間30日延長に異議を唱えたものの、高裁はこれを退けたという。
テイト容疑者とその弟、および身元不明の女性2人は昨年末、組織犯罪と人身売買に関与した疑いで逮捕された。
報道によると、兄弟は27日、手錠でつながれた状態でブカレストの高裁に到着したという。
逮捕された女性2人は地裁に勾留ではなく自宅軟禁とするよう求める訴えを起こしたが、敗訴している。この4人はまだ起訴されていない。
捜査当局は4人が関与したとされる組織犯罪の捜査を進めている。兄弟の訴えが退けられたのはこれで3回目。4人の勾留期間は来月29日まで延長された。
捜査当局はテイト兄弟のグループに性的搾取されたとされる女性6人を特定している。それによると、グループは女性たちに好意を示して誘い出し、暴力・脅迫・監視下に置き、人身売買やポルノ制作を強要したという。
テイト容疑者は元キックボクサーのSNSインフルエンサーであり、2017年にルーマニアに移住。女性差別的な発言やヘイトスピーチで物議を醸し、さまざまなSNSプラットフォームから凍結処分を受けている。
地元メディアによると、テイト兄弟は検察を繰り返し非難し、「逮捕は俺たちを破滅させる政治的陰謀だ」と主張しているという。
高裁の判決後、テイト容疑者のツイッターアカウントが更新され、「彼らは私をここに閉じ込めるために嘘を武器にしているようだ。しかし、太陽を永遠に隠すことはできないぞ」と投稿した。弁護士が投稿したとみられる。
捜査当局は先月、テイト兄弟とつながりのあるブカレスト近郊の屋敷に乗り込み、ロールスロイス、フェラーリ、ポルシェなどの高級車一式をレッカー移動させた。報道によると、当局は推定390万ドル相当の資産を押収したという。
検察は「テイト兄弟らが人身売買などの違法行為によって収益を上げたことを立証できれば、その資産は捜査費用や被害者への補償に充てられる」としている。テイト容疑者は資産差し押さえを不服とし、控訴している。
