◎大統領首席補佐官は離職率が高いことで知られ、トランプ政権では4年の任期中に3人が退任した。
報道によると、バイデン(Joe Biden)米大統領の首席補佐官を務めるロン・クレイン(Ron Klain)氏が辞任の意向を示したという。ニューヨーク・タイムズ紙などが報じた。
クレイン氏は61歳。オバマ政権時代にはエボラ出血熱の危機管理を担当。ゴア(Al Gore)元副大統領の首席補佐官も務め、バイデン氏とは上院議員時代からの付き合いである。
タイムズ紙によると、クレイン氏は2月7日の大統領一般教書演説後に退任する可能性が高いという。
正確なスケジュールは不明だ。
クレイン氏はバイデン氏の最側近のひとりであり、上院議員時代から副大統領時代を経て首席補佐官に抜擢された。
また、1988年と2008年の大統領選でもバイデン氏のアドバイザーを務めている。
ロイター通信によると、クレイン氏はバイデン氏に退任の意向を伝えたという。
後任はまだ決まっていないようだ。タイムズ紙は関係筋の話を引用し、「ウォルシュ(Marty Walsh)労働長官やもう一人の上級補佐官アニタ・ダン(Anita Dunn)氏が候補に挙がっている」と報じた。
大統領首席補佐官は離職率が高いことで知られ、トランプ政権では4年の任期中に3人が退任した。
クレイン氏はこの2年、バイデン政権の舵取りを行ってきたが、昨年11月の中間選挙でバイデン氏の残り任期は新たな難題に直面することとなった。
バイデン氏は連邦議会のねじれを克服し、超党派の支持を得て必要な政策を進めると約束しているが、共和党との溝は深まるばかりだ。
現地メディアはバイデン氏が一般教書演説後に2024大統領選への立候補を表明する可能性があると報じている。