◎全米8州の死者数は60人に達した。
2022年12月26日/米ニューヨーク州バッファロー、雪に覆われた車(ロイター通信)

ニューヨーク州当局は28日、大雪による死者数が34人に達し、さらに増える可能性があると警告した。

当局によると、バッファローを含む西部地区の広い範囲で被害が拡大し、これまでに34人の死亡を確認したという。

大雪は25日から27日にかけて降り続き、一部地域の降雪量は1mを超えた。

ABCニュースによると、亡くなった34人のうち31人の身元が判明したという。死因は明らかになっていない。

全米8州の死者数は60人に達した。

NY州当局によると、西部地区の死者数は1977年の猛吹雪による29人を上回り、雪害の記録を更新したという。

国立気象局(NWS)によると、嵐はピークを過ぎたという。NY中心部を含む多くの州で除雪作業が進んでいるようだ。

バッファローの停電世帯数は28日午前の時点で1000戸を下回り、28日中に全体の95%の電力を回復できる見込みと伝えられている。

水道管の復旧にはもう少し時間がかかるとのこと。

バッファロー市内の平均降雪量はこの3日間で1.2mを超えた。当局は道路の除雪が進み、28日午前の時点で全体の65%の道路が少なくとも1車線は通行可能と報告した。

しかし、当局は一部地域で雪が降り続いているとして、市民に対し、車での移動を控えるよう呼び掛けている。

バッファロー・ナイアガラ国際空港は28日の現地時間午前11時に運用を再開したが、ウェブサイトによると、28日の便はほぼ全て欠航または遅延している。鉄道は一部の路線が本数を減らして運行している。

NY州政府によると、州兵が停電地域を一軒一軒回り、体調を崩したり助けを求めている人がいないか確認しているという。

AP通信はバッファローの一部地域では気温が上がり雪が溶け始めていると報じた。当局は雪解け水で河川の水位が上昇し洪水が発生する恐れがあると警告している。

米国とカナダの他の地域も対応に追われている。

米国西部とロッキー山脈周辺の州では雪が雨に変わり、風も強まっている。

NWSによると、西部と南部では29日から大雨または大雪となり、天候不良は1月1日まで続く可能性があるという。

西部ワシントン州とオレゴン州の一部地域では大雨による冠水が報告された。ABCニュースによると、オレゴン州内で倒木関連の事故が相次ぎ、5人の死亡が確認されたという。

オレゴン州警察は27日に大木が車を直撃し、4歳の子供を含む3人が死亡したと発表した。

ワシントン州とオレゴン州の停電世帯数は28日午後の時点で約7万戸と報告されている。

NWSはこの嵐について、来週末まで続くと予想している。

ワシントン州の州都オリンピアの沿岸部の波の高さは6mに達し、魚が街の通りに流れ込んだ。

ABCニュースは冠水した市街地を漂うクラゲや魚が救出されるところを報じている。SNSでも住民が魚を確保する映像が複数共有された。

NWSによると、湿った空気が西海岸から東に流れ込み、シエラネバダ、カスケード、ロッキー山脈の山岳地帯で大雪になる見込みだという。

一方、カナダの電力会社も送電鉄塔や配電線の復旧作業に追われている。ケベック州の約1万9000人が停電の影響を受け、その他の州でも多くの市民が焚火などで暖を取った。

オンタリオ州でも28日午前の時点で数千世帯が停電している。

2022年12月28日/米ニューヨーク州バッファローの住宅地(Getty Images/AFP通信)
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