◎ブルキナ軍は旧宗主国のフランスと距離を置き、ロシアに接近している。
ブルキナファソの軍事政権は22日、同国の国連調整官をペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)に指定し、48時間以内に退去するよう命じた。
軍報道官によると、マンツィ(Barbara Manzi)調整官は内政に干渉したという。
AFP通信は軍関係者の話を引用し、「調整官は12月23日中に退去するよう命じられた」と報じている。追放の公式な理由は明らかになっていない。
またAFPは外交筋の情報として、「マンツィ氏は最近、ブルキナから国連の一部要員を撤退させるよう軍に要請していた」と伝えている。
外交筋は、「ブルキナは安全保障および人道問題を解決するパートナーを必要としており、この追放は軍を微妙な立場に置く可能性がある」と説明した。
別の外交筋は「ブルキナは国連を逆恨みし、調整官を追放したようだ」と指摘した。
AFPによると、軍はマンツィ氏が内政に干渉したことだけでなく、「ブルキナにネガティブな影響を与えようとした」ことでも非難したという。
ブルキナ軍は今週、国内の企業で働いていたフランス人2人を国外追放した。2人はスパイの疑いをかけられたと伝えられている。
トラオレ(Ibrahim Traore)大尉率いる反乱軍は今年9月、大統領のダミバ(Paul-Henri Sandaogo Damiba)中佐を追放。今年2回目の軍事クーデターを引き起こした。
トラオレ氏は旧宗主国のフランスと距離を置き、ロシアに接近している。
軍高官は先月、「我が国の利益を確立するために、パートナーシップを多様化させる」と声明を出したが、国名には言及しなかった。
旧軍事政権は今年7月、隣国マリでコートジボワール兵49人が逮捕されたことを受け、MINUSMA(国連マリ多面的統合安定化ミッション)の調整官を追放した。