◎ロシア軍は9カ月にわたる攻防の末、大きな後退を強いられている。
カナダのアナンド(Anita Anand)国防相は18日、ハリファクスで開かれた国際安全保障関連のフォーラムで演説し、「ウクライナは戦争に勝利し、ロシアはNATOを結束させ衰退の道を歩む」という見方を示した。
アナンド氏はフォーラム冒頭の演説で、「ウクライナ国民およびゼレンスキー(Volodymyr Zelenskyy)大統領の精神と決意は私たちを鼓舞し続けている」と語った。
またアナンド氏は「ウクライナ軍は意欲的で規律正しく、良い訓練を受け、勝利を収めている」と指摘した。
ロシア軍は9カ月にわたる攻防の末、大きな後退を強いられている。ウクライナ軍は今月、南部ヘルソン市を奪還した。
しかし、ロシア軍はエネルギーインフラへの攻撃を続けており、1000万人以上が停電の影響を受け、厳しい寒さの中、暖房を使えずにいる。
アナンド氏は「プーチンは簡単にウクライナを制圧し、西側諸国は何も手出ししないと考えていた」と語った。「あの男は判断を誤りました。ロシアの恥ずかしい侵攻はNATOの結束をより強固なものにしました」
フォーラムの主催者も同様の見解を示し、「ウクライナ侵攻は西側に目的を与え、結束を促した」と指摘した。「もしウクライナが、一部の指導者が促したように降伏していたら、西側が今どうなっていたか想像に難くありません。欧州は弱体化し、NATOは分裂していたでしょう...」
このフォーラムは今年で14年目を迎え、毎年約300人が参加する。報道によると、会場のホテルはウクライナの避難民13人を職員に採用したという。
フォーラムには米国のオースティン(Lloyd Austin)国防長官、シャヒーン(Jeanne Shaheen)上院議員(民主党)、リッシュ(Jim Risch)上院外交委員会委員長(共和党)、ウクライナのステファニシナ(Olga Stefanishyna)副首相などが出席している。
アナンド氏は、「ウクライナは各国に民主主義は守る価値があると再認識させた」と述べた。
ゼレンスキー氏はフォーラムに宛てたビデオメッセージで、「平和を成し遂げるためにはロシアを止めるしかない」と断言した。