◎現地で対応に当たった警察官は通報から数時間後にこの犬を発見し、人間の頭を確保した。
チワワ(Getty Images)

メキシコ当局は27日、麻薬カルテルやギャングの暴力に悩まされている中部サカテカス州で「人間の頭」を咥えた犬が保護されたと発表した。

州警察によると、地元住民が異変に気付き、警察に通報したという。

現地で対応に当たった警察官は通報から数時間後にこの犬を発見し、人間の頭を確保した。

AP通信は警察筋の話を引用し、「26日遅くに市内の自動販売機近くで被害者のものとみられる身体の一部が見つかった」と報じている。

報道によると、現場には身体の一部と麻薬カルテルのメッセージが残されていたという。州警察は「犬は警察より先に遺体を発見し、頭を咥えて走り去ったのだろう」と説明している。

被害者の性別と身元は明らかにされていない。

ソーシャルメディアに投稿された動画には、薄暗い小道を走る犬の姿が映っている。犬は人間の頭のように見える物体を咥えている。

サカテカス州ではシナロアカルテル(Sinaloa Cartel)や№2の「ハリスコ新世代(Jalisco New Generation)」とつながりのあるギャングなどによる縄張り争いが繰り広げられており、バラバラ遺体が見つかることも珍しくない。

これらの組織はライバルや当局を威嚇するために、バラバラ遺体にメッセージを残す。

メキシコはシリアやアフガニスタンなどの紛争地を除いて、世界で最も危険な国のひとつとされ、麻薬戦争の犠牲者は35万~40万人と推定されている。

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