◎西アフリカ諸国はこの2年、軍事クーデターに悩まされてきた。
ECOWAS(西アフリカ諸国経済共同体)の首脳は22日、民政復帰の期日を決めていないギニアの軍事政権に制裁を科すことで合意した。
ECOWAS首脳はニューヨークの国連総会に出席する傍ら、会合を開いた。
一方、軍事政権を率いるドゥンブヤ(Mamady Doumbouya)大佐は同日、同盟国マリの62回目の独立記念日を祝うパレードに出席し、軍事指導者のゴイタ(Assimi Goita)大佐と会談した。
ECOWAS首脳は共同声明で、「ギニア軍に段階的な制裁を科すことで合意した」と述べた。
声明によると、ECOWAS加盟国はギニア軍に関与する個人や企業に新たな制裁を段階的に科す予定。詳細は定例のECOWASサミットで話し合われる予定だ。
西アフリカ諸国はこの2年、軍事クーデターに悩まされてきた。
マリ軍は2020年8月と昨年5月にクーデターを起こした。ギニア軍は昨年9月、ブルキナファソ軍は今年1月に民主指導者を追放している。
ECOWASはマリ軍に科していた厳しい制裁を解除している。マリは2024年3月までに民政復帰する予定。
しかし、ECOWASはマリとギニアの資格停止処分を継続している。資格停止国は貿易の優遇措置や免除を受けることができない。
ECOWASは国連マリ多面的統合安定化ミッション(MINUSMA)に参加していたコートジボワールの兵士49人がマリ領内で逮捕された事件を非難し、速やかに開放するよう求めた。
マリ軍は今月初め、49人のうち3人(女性兵)を人道的理由で釈放している。
ECOWASは今月27日にセネガル、ガーナ、トーゴの首脳をマリに派遣する予定。