◎イスラエル軍は今年3月以来、ヨルダン川西岸地区でほぼ毎日武装勢力の拠点や難民キャンプを襲撃し、地域の緊張を高めている。
2022年9月1日/ヨルダン川西岸地区の難民キャンプ、イスラエル軍に打たれ死亡したパレスチナ人の遺体を運ぶ人々(Nasser Nasser/AP通信)

パレスチナの公式通信社WAFAは1日、ヨルダン川西岸地区でパレスチナ人2人が殺害されたと報じた。

報道によると、1人はイスラエル軍の取り締まりで。もう1人はパレスチナ武装勢力に殺害されたとみられる。

イスラエル軍は1日、ヨルダン川西岸北部の難民キャンプで指名手配中のパレスチナ人を逮捕しようとした部隊がパレスチナ武装勢力の攻撃を受け、銃撃戦になったと説明した。

パレスチナ保健省はこの銃撃戦で25歳のパレスチナ人男性が死亡したと報告した。

WAFAは当初、この男性がイスラエル軍に殺害されたと報じたが、その後、パレスチナの治安当局が男性殺害に関与したとみられるパレスチナ武装勢力の戦闘員3人を拘束したと訂正した。

AP通信は目撃者の話を引用し、「この男性はイスラエル軍が撤退した後、パレスチナ武装勢力の戦闘員と思われる者に撃たれた」と報じている。

イスラエル政府は難民キャンプの取り締まりと銃撃戦の詳細を公表していない。この銃撃戦で武装勢力の戦闘員とみられる26歳の男性の死亡も確認された。

イスラエル軍は今年3月以来、ヨルダン川西岸地区でほぼ毎日武装勢力の拠点や難民キャンプを襲撃し、地域の緊張を高めている。

イスラエル政府は今年初めにパレスチナ人がイスラエル人に対して行った複数の攻撃(計19人死亡)を非難し、取り締まりを強化した。

イスラエル軍によると、今年取り締まりで死亡したパレスチナ人は数十人とみられる。その多くが武装勢力の戦闘員か、取り締まりに巻き込まれた市民である。またこの死者の中にはアルジャジーラのジャーナリストや戦闘地域を通過しようとした弁護士なども含まれている。

イスラエルは1967年の第三次中東戦争でガザ地区、シナイ半島、ヨルダン川西岸地区、ゴラン高原、東エルサレムを占領。2005年にガザ地区から軍とユダヤ人入植者を撤退させた。

ガザ地区とヨルダン川西岸地区に追いやられたパレスチナ人数百万人は今もみじめな生活を送っている。

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