◎対ロシア制裁の関係で押収されたオリガルヒのスーパーヨットが競売にかけられるのは初めて。
2022年3月22日/イギリス領ジブラルタルの港、露オリガルヒのスーパーヨット(ロイター通信)

英領ジブラルタルのオークションに露オリガルヒから押収した6300万ポンドのスーパーヨットが登場する。

マルタ船籍のスーパーヨット「アクシオマ」は3月、米投資銀行JPモルガンの申し立てを受け、ジブラルタルの港で押収された。

所有者のパンピアンスキー(Dmitry Pumpyansky)氏は親プーチンのオリガルヒである。

報道によると、JPモルガンは昨年、パンピアンスキー氏が保有する企業に2050万ユーロを融資したという。

JPモルガンはパンピアンスキー氏がイギリスの対ロシア制裁リストに追加されたことが融資違反になると判断し、担保としてアクシオマ号を差し押さえるよう当局に要請した。

アクシオマ号は23日に競売にかけられる予定。出品期間は1日。落札価格は価値の半分以下になると予想されている。

アクシオマ号にはキャビンが6つあり、プール、ジャグジー、スパ、3Dシネマ、ジェットスキー、スキューバダイビング設備などが搭載され、乗組員20人が寝泊まりできるスペースもある。

対ロシア制裁の関係で押収されたオリガルヒのスーパーヨットが競売にかけられるのは初めて。

西側の一部政府は押収したロシア資産の売却益をウクライナ支援に充てるよう提案している。なお、アクシオマ号の売却益はJPモルガンに渡る。

アクシオマ号は2013年建造。報道によると、パンピアンスキー氏は週最大46万5000ポンドでこのヨットをレンタルしていたという。

パンピアンスキー氏はロシア国営ガスプロム社のサプライヤーである鋼管メーカーTMKのオーナー兼会長である。推定資産は22億ドル。イギリス、EU、米国に制裁を科されている。

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