◎デモ隊は首都ソフィアの大統領府前で暫定内閣に現在の政策を維持するよう求めた。
ブルガリアの首都ソフィアで10日、ロシア国営ガスプロム社に抗議するデモが行われ、数百人が参加した。
デモ隊はソフィアの大統領府前で暫定内閣に現在の政策を維持するよう求めた。
ブルガリア議会は6月、ペトコフ(Kiril Petkov)首相の連立政権に対する不信任決議案を賛成多数で可決した。
ラデフ(Rumen Radev)大統領が任命した暫定内閣は今月、天然ガス不足を避けるためにガスプロム社と協議する可能性があると示唆した。
AP通信の取材に応じたデモ参加者は、「暫定内閣はプーチン(Vladimir Putin)にすり寄ろうとしている」と語った。「あの殺人鬼との取引はウクライナとブルガリア国民を裏切ることを意味します」
一部の専門家は6月のペトコフ政権退陣について、「親ロシア派の謀略」と指摘している。
ガスプロム社は4月、ブルガリアが天然ガスのルーブル建てを拒否したとして、供給を停止した。旧ソ連構成国のブルガリアとロシアの関係はペトコフ政権で劇的に悪化した。
デモ隊が掲げた横断幕のひとつには、「ガスプロム依存と、プーチン戦争への資金提供を拒否する!」と書かれていた。
デモの主催者はAP通信の取材に対し、「暫定内閣とラデフ大統領は責任を負う必要がある」と述べた。「ブルガリア人はロシア軍に引き裂かれたことを決して忘れません...」
また主催者はガスプロム社以外の取引先とガス供給ルートを構築する時が来たと語った。
ギリシャとブルガリアの両首脳は先月、アゼルバイジャンからブルガリアに天然ガスを供給する新しいパイプラインの完成を祝った。このパイプラインは10月1日までに供給を開始する予定である。
ロシアは2008年の紛争で分離主義国家の「南オセチア」と「アブハジア」を支援し、ジョージアを3分割した。それ以来、ロシア軍はこの両地域を実効支配している。