◎フランスでは山火事が相次いでおり、ジロンド県では先月、住民と観光客3万9000人以上が避難を余儀なくされた。
フランスの消防当局は10日、南西部ボルドーで延焼を続ける山火事の影響により、市民約8000人が避難を余儀なくされ、民家少なくとも16戸が焼失したと報告した。
この火災は先月発生した。消防によると、数百人体制で消火活動に当たっているものの、この地域は松林が多く、苦戦を強いられているという。
消防の報道官は声明で、「これまでに住民約8000人が避難し、民家少なくとも16戸が焼失した」と述べた。また、ボルドー近郊の主要幹線道路が火災の影響で10日午後に封鎖されたという。
道路封鎖は貨物輸送にも影響を与えている。
スペイン北部バスク地方によると、仏政府は火災が幹線道路に迫っているとして、イルンの検問所で貨物トラックの通過を制限したという。
消防はボルドー郊外の山火事が住宅のあるエリアに迫っている写真を公開している。
当局によると、この山火事の焼失面積は60㎢を超えたという。
ダルマナン(Gerald Darmanin)内相は10日、より多くの消防士を現地に派遣したと発表した。内相によると、消防士1000人以上、消防飛行機9機、消防ヘリ2機が動員されたという。
フランスでは山火事が相次いでおり、ジロンド県では先月、住民と観光客3万9000人以上が避難を余儀なくされた。
フランス気象局(Meteo France)によると、南部の今週の最高気温は40度に達すると見込まれ、史上最悪と呼ばれている干ばつをさらに悪化させる可能性があるという。
アフリカ北部から仏南部に流れ込む熱波は過去に類を見ない歴史的な干ばつを引き起こしている。先月の降水量は1959年の統計開始以来、最も少なかった。