◎イスラエル軍はここ数カ月、ジェニンを定期的にパトロールし、武装勢力の拠点とされる施設などを攻撃してきた。
パレスチナ自治政府は1日、イスラエル軍がヨルダン川西岸のジェニン難民キャンプを襲撃し、パレスチナ人少なくとも1人が死亡、1人が負傷したと発表した。
イスラエル軍報道官によると、部隊はジェニンでパレスチナ武装勢力の戦闘員2人を逮捕し、銃器や現金を押収したという。
報道官は「パレスチナ人が発砲したため、応戦せざるを得なかった」としている。イスラエル軍の部隊に被害はなかった。
パレスチナの保健省は死傷者の情報を公表していないが、一部の地元メディアは武装勢力の戦闘員と報じている。
イスラエル軍はここ数カ月、ジェニンを定期的にパトロールし、武装勢力の拠点とされる施設などを攻撃してきた。
軍はこの取り締まりで武装勢力の解体を目指すとしている。
ガザ地区に拠点を置くイスラム原理主義組織「イスラム聖戦」は、数十年に渡ってユダヤ人を攻撃してきた。
英字紙エルサレム・ポストによると、1日の襲撃はジェニン難民キャンプで活動するイスラム聖戦のリーダーを狙ったものだという。このリーダーの安否は明らかにされていない。
イスラム聖戦の報道官はSNSに声明を投稿。イスラエル軍を非難した。
イスラエルはジェニンをパレスチナ武装勢力の拠点のひとつとみなしている。
イスラエルは1967年の第三次中東戦争でガザ地区、シナイ半島、ヨルダン川西岸地区、ゴラン高原、イスラム教の聖地アルアクサ・モスクを含む東エルサレムを占領。2005年にガザ地区から軍とユダヤ人入植者を撤退させた。
ガザ地区とヨルダン川西岸地区に追いやられた数百万のパレスチナ人はみじめな生活を送っている。