◎イスラム過激派組織ハマスは2007年にガザ地区を掌握して以来、イスラエル軍と4回衝突している。
2021年5月20日/パレスチナ、ガザ地区、ハマスのロケット弾(Hatem Moussa/AP通信)

イスラエル軍は27日、ガザ地区を実効支配するイスラム過激派組織ハマスが昨年の紛争で受けた被害を修復しつつあると発表した。

軍報道官によると、ハマスは市内に新しいトンネルを3つ建設し、武器製造・貯蔵施設を再建したという。

軍はハマスのトンネル、武器工場、武器庫を示す航空写真と地図を公表した。それは市内の大学、ペプシコーラの工場、モスク、国連施設、医療機関の近くに建設されたとみられる。

ハマスの報道官は27日、イスラエル軍の発表を「でっち上げ」と呼んだ。

ハマスは2007年にガザ地区を掌握して以来、イスラエル軍と4回衝突している。

国連の集計によると、2021年5月に勃発した紛争ではパレスチナ人260人以上が死亡し、その5割以上が民間人で、数万人が避難を余儀なくされた。

イスラエル軍は当時、民間人の犠牲を最小限に抑えるために努力していると主張し、ハマスが民間人を「人間の盾」として利用していると非難した。

人権団体はイスラエル軍が民間人の犠牲をいとわずガザ地区を何度も空爆したと非難し、ハマスに対しても、イスラエルの人口密集地にロケット弾の照準を合わせたと非難した。

イスラエル軍は昨年、ハマスに大きな損害を与えたと報告した。AP通信は軍関係者の話を引用し、「軍はハマスの地下トンネル100km以上を破壊した」と報じている。

イスラエル軍はハマスが被害を修復しつつあると報告したが、具体的にどの程度復旧したかは明らかにしなかった。

2021年5月12日/イスラエルとガザ地区の国境付近に配備された砲兵部隊(Yonatan Sindel/AP通信)
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