◎ドイツ金属産業労組(IGメタル)が提示した賃上げ率は同国のインフレ率を反映している。
2014年10月26日/ドイツの労組デモ(Getty Images)

ドイツ最大の労働組合は11日、9月中旬から始まる賃上げ交渉で8%の賃上げを経営陣に要求すると発表した。

ドイツ金属産業労組(IGメタル)が提示した賃上げ率は同国のインフレ率を反映している。

ショルツ(Olaf Scholz)政権は景気低迷にもかかわらずインフレが続く「スタグフレーション」を防ぐ方法を労組や経営者と模索しているが、できることは限られている。

欧州最大の経済大国であるドイツは第二次世界大戦以来最悪のエネルギー危機に直面する可能性があり、液化天然ガス(LNG)を確保するための取り組みを進めている。

ドイツの賃上げ交渉は産業を代表する経営者組織と主要労組が行う。IGメタルは自動車産業や機械産業など、約400万人の労働者を代表して交渉にあたる。

交渉は9月中旬から始まる予定である。

IGメタルの書記長は声明で、「労働者はインフレに見合った賃金を求めている」と述べた。

また書記長は、「この業界は好調であり、企業は収益を労働者に還元できる」とした。「ほとんどの企業はインフレ率を商品に反映しています...」

ドイツの先月のインフレ率は前年同月比7.6%。5月は7.9%で四半世紀ぶりの高水準となった。

インフレの主な原因はロシア産天然ガスの供給減と食料・燃料不足である。

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