◎法改正に向けた協議は数カ月続く予定で、政府は2023年後半に施行できると予想している。
カナダ政府は11日、国内で販売するすべてのタバコ「本体」に警告文の印刷を義務付ける法律の施行に向けた協議を開始した。
この取り組みはタバコ製品の「包装」に警告文表示を義務付ける法律を強化するものである。
法改正に向けた協議を主導するベネット(Carolyn Bennett)大臣は10日の記者会見で、「タバコ本体に警告文を明示すれば、包装の写真や警告文を見ない人にタバコは健康被害をもたらすと警告できるでしょう」と語った。
法改正に向けた協議は数カ月続く予定で、政府は2023年後半に施行できると予想している。
印刷される警告文は決まっていないが、ベネット氏はいくつかの案を提示した。「Poison in every puff.(一服に毒)」
またベネット氏は胃がん、大腸がん、糖尿病、末梢血管疾患など、喫煙がもたらす疾患のリストなどをタバコの包装に明記する予定であることも明らかにした。
地元メディアによると、国内で販売されているタバコの包装に明示されている写真は10年間更新されていない。
カナダ癌協会は10日の声明で、「この取り組みが常識になることを願っている」と述べた。「これは世界初の試みであり、このような規則を導入している国は他にありません。これが当たり前になれば、より大きな変化をもたらすことできると期待しています...」
カナダの喫煙率は確実に低下している。先月公表されたカナダ統計局の最新データによると、20歳以上で喫煙していると回答した人は約11%、15歳~19歳はわずか4%だった。
カナダの喫煙年齢は州によって異なるが、15歳以上の喫煙を認めている州はない。
政府はこれらの数値を2035年までに半減させることを目指している。