◎入院患者数はやや増えているが、重症者数と死者数に大きな変化はみられない。
2022年5月11日/南アフリカ、ソウェトのコロナ検査所(Denis Farrell/AP通信)

南アフリカの保健当局は14日、オミクロン株BA.4とBA.5の影響で新規陽性が急増していると警告した。

ヨハネスブルク郊外のソウェトにあるワクチン・感染症解析研究所はSNSに、「3週間ほど前から新規陽性が増え始めている」と投稿している。

同研究所によると、入院患者数はやや増えているが、重症者数と死者数に大きな変化はみられないという。

ラマポーザ(Cyril Ramaphosa)大統領は先月、約2年間維持した規制(国家的災害事態)を解除し、今月初めには規則を一部見直し、屋外でのマスク着用義務を廃止した。

南アフリカの新規陽性は4月上旬の1日平均300人から、今週は1日約8000人に増加した。専門家は、「オミクロン株の症状は軽く、多くの無症状者が検査を受けていないと考えられるため、実際の新規陽性はもっと多い」と指摘している。

南アフリカで流行しているBA.4とBA.5は昨年末に同国とボツワナで最初に検出された。症状は他のオミクロン株とほぼ同じと考えられている。

同国のワクチン接種率は先進国に比べるとはるかに低いものの、ある専門家は「人口の約85%がコロナに少なくとも1回感染し、その多くが何らかの免疫を持っている可能性があるため、重症患者が少ないのではないか」と指摘している。

ワクチン・感染症解析研究所は積極的にワクチンを接種するよう国民に呼びかけている。

南アフリカを含む南半球の国々はこれから冬を迎える。

ソウェトのPCR検査所や医療機関はインフルエンザ患者の急増を報告している。

ソウェトの医療機関で働く看護師はAP通信の取材に対し、「インフルエンザとコロナの戦いが始まっている」と語った。「私が検査した患者の大半は陰性でしたが、その多くがインフルエンザに感染していました...」

この医療機関でPCR検査を受けた女性はAP通信に、「筋肉痛、頭痛、鼻詰まり、めまいで目が覚めたので受診しました」と語った。「コロナに感染したと不安になり、受診しました。インフルエンザでした...」

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