◎エルナンデスエルナンデス容疑者は1月末に退任し、3週間の2月15日に逮捕された。
2022年3月9日/ホンジュラス、首都テグシガルパの警察本部、フアン・オルランド・エルナンデス容疑者と警察関係者(Getty Images/AFP通信)

ホンジュラスの最高裁は16日、麻薬密売と武器使用の罪で逮捕されたフアン・オルランド・エルナンデス前大統領を米国に送還することを認めた

最高裁は16日午後のツイートで、判事が米国の身柄引き渡し要求を認める決定を下したと述べた。

エルナンデス容疑者は1月末に退任し、3週間の2月15日に逮捕された。

ニューヨークの検察はエルナンデス容疑者を麻薬密売容疑などで告発しているが、本人は関与を否定している。エルナンデス容疑者の兄弟は国家規模の麻薬密売に関与した罪で起訴され、2021年3月に米国の裁判所で終身刑を言い渡されている。

判決に先立ち、最高裁の広報担当は声明で、「エルナンデス氏は16日の審理で容疑をあらためて否定した」と述べていた。「エルナンデス氏は彼と妻が公言している通り、逮捕と身柄の引き渡しは不当とあらためて主張しました...」

エルナンデス容疑者はNY検察と反対勢力の告発を「自分に対する復讐を望む政治家と麻薬密売人の言いがかり」と主張してきた。

エルナンデス容疑者は決定に対する申し立てを3日以内にすることができる。控訴裁判所は5日以内に身柄引き渡しを認めるか決定を覆すかどうかを決め、控訴裁が決定を覆した場合、米国は上訴できる。

最高裁は米司法省が米国大使館を通じて提出したエルナンデス容疑者に対する告発状を審理した。被告の弁護団は無実を証明する証拠を少なくとも20点提出したと伝えられている。

最高裁は過去32件の身柄引き渡し要求の審理を1週間以内に終えていたが、今回は1カ月近くかかった。米国の身柄引き渡し要求が拒否されたことは一度もない。

被告の弁護団代表を務めるリコナ弁護士は16日、「判事が身柄引き渡しを認めた場合は控訴する可能性がある」と述べていた。

エルナンデス容疑者は米国政府の要請により、2月15日に自宅で逮捕された。

逮捕後、エルナンデス容疑者は手足に手錠をかけられ防弾チョッキを着せられた状態で警察本部の会見場に登場した。AP通信によると、容疑者は16日の審理に紺のスーツを着て登場したが、手錠をかけられていたという。

2022年2月15日/ホンジュラス、首都テグシガルパの警察本部、フアン・オルランド・エルナンデス容疑者(Elmer Martinez/AP通信)
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