◎5日午後の時点で少なくとも民家159戸とその他の建物46棟が消失した。
3月5日、韓国の東部沿岸地域で発生した大規模な山火事は鎮火せず、サムチョク市の民家100戸以上が消失し、少なくとも6,000人以上が避難を余儀なくされた。
火災は4日午前にウルチン郡の山間部で発生したと伝えられている。火元は分かっていない。サムチョク市はウルチン郡の北に位置する港湾都市である。
消防当局によると、山間部の焼失面積は6,000ヘクタール(東京ドーム1,300個分)を超えたという。炎はサムチョク市の住宅地に到達し、当局によると、5日午後の時点で少なくとも民家159戸とその他の建物46棟が消失した。
ウルチン郡とサムチョク市のメディアは海岸沿いの山間部を覆う炎と煙、そして現場で奮闘する消防士の姿を繰り返し放送している。
自治体によると、死傷者は今のところ確認されていないという。行政安全部(日本の総務省)は5日、「炎は強風と乾燥の影響で急速に拡大した」と述べ、住民に避難を呼びかけた。
5日午後の時点で消防士約7000人、軍隊、消防ヘリ65機、消防車513台が投入されたと報告されている。炎はサムチョク市の住宅地の外側を進み、現在はウルチン郡に向け南下している。
山林庁のビョンアム長官はウルチン郡で陣頭指揮を執っている。長官は5日の記者会見で、「日没までに住宅地周辺の炎を消火したい」と述べていた。
AP通信によると、数百人の消防士が夜通し働き、ウルチン郡とサムチョク市の境界付近にある液化天然ガス施設周辺の炎を消し止めたという。
文在寅 大統領は4日午後の会見で、炎がウルチン郡の原子力発電所の周囲に達したとして警告し、電力会社は最悪の事態に備え、出力を50%に下げた。一部の送電線が火災の影響を受けたと伝えられているが、詳細は分かっていない。
数百人の消防士が原発に投入され、消火活動にあたった。当局によると、原発周辺の炎は風の影響で弱まり、おおむね鎮火したという。