◎ASEANは内戦状態に陥っているミャンマーの平和プロセスへの貢献を求められている。
カンボジアの外相は3日、ASEAN(東南アジア諸国連合)の特使としてミャンマーを初めて訪問すると発表した。
ASEANは内戦状態に陥っているミャンマーの平和プロセスへの貢献を求められている。
外務省の報道官によると、ソコン外相は3月20日頃に訪問する予定だが、会談の詳細はまだ決まっていないという。
ASEANは昨年、対話、人道支援、暴力の停止を求める決議を採択し、ミャンマーに行動を促した。
しかし、ミャンマーの軍事政権はASEANの計画に反対し、特使との会談を拒否し続けている。軍のミン・アウン・フライン司令官は昨年行われたASEAN首脳会談への出席を許可されなかった。
ASEANは昨年2月に拘束されたアウンサンスーチー氏との面会を求めているが、軍事政権はこの要求を認めないものと思われる。
カンボジア政府関係者によると、軍事政権は最近になってスーチー氏の政党「国民民主連盟(NLD)」のメンバーとASEAN特使との会談を許可したという。ただし、この会談にスーチー氏が出席するかどうかは不明。
スーチー氏は現在、軍の管理下に置かれ、複数の容疑で裁判にかけられている。
ソコン外相はカンボジアが今年のASEAN議長国になったことを受け、特使に就任した。
カンボジアのフン・セン首相とミン・アウン・フライン司令官の関係は良好と伝えられており、同首相は今年1月、ミャンマーを公式訪問した。
しかし、カンボジアの地元メディアによると、フン・セン首相は「ミャンマーの危機はすぐ解決できるとは思えない」と悲観的な見方を示しているという。