キャンプでも栄養価の高い食事を、ジャンクフード対策
米国の栄養士やアウトドア料理の専門家は、キャンプ場でも普段と同じように栄養バランスを意識した食事を取ることが重要だと指摘している。
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森林の中を長時間歩き、新鮮な空気を吸いながら自然を満喫するキャンプやハイキングは、心身の健康に良い活動として広く知られている。しかし、せっかく運動によって得られた健康効果を、食事によって相殺してしまうケースは少なくない。米国の栄養士やアウトドア料理の専門家は、キャンプ場でも普段と同じように栄養バランスを意識した食事を取ることが重要だと指摘している。
米カリフォルニア州の管理栄養士であるアーロン・オーウェンズ・メイヒュー(Aaron Owens Mayhew)氏は、多くの人が自宅では健康的な食生活を送っているにもかかわらず、登山やキャンプになると菓子パンや高糖質のスナック菓子に頼る傾向があると語る。同氏によると、アウトドア活動中だからといって高カロリーの加工食品を大量に摂取することが最善とは限らない。特に砂糖を多く含む食品や精製された炭水化物は血糖値を急上昇させた後に急降下させるため、かえって疲労感を招く可能性があるという。
また、加工食品の多くはカロリーこそ高いものの、体の回復や持久力維持に必要なタンパク質、ビタミン、ミネラルが不足しがちだ。長時間の歩行や運動を続けるキャンプやバックパッキングでは、単純なエネルギー補給だけでなく、継続的に体を支える栄養素の摂取が求められる。健康的な食事は安定したエネルギー供給につながり、翌日の疲労回復にも好影響を与える。
専門家が勧める基本原則は「家で食べているものを外でも食べる」という考え方だ。子どもの頃のキャンプの思い出から、ベーコンやソーセージを焼くことが定番になっている人も多いが、普段朝食に全粒穀物のシリアルを食べているなら、キャンプでもそれを持参すればよい。粉ミルクなどを活用すれば保存性も高く、手軽に栄養を補給できる。
さらに、インスタント玄米やキヌア、クスクスといった食品は軽量で持ち運びやすく、熱湯だけで調理できるためアウトドア向きだ。そこに乾燥キノコやナッツ、チーズ、ドライトマト、乾燥果物などを加えることで、栄養価と満足感を高めることができる。こうした食品は保存性と栄養価を両立できるため、近年のキャンプ食の主流になりつつある。
一方、アウトドア向けの料理サービスを展開するラシャド・フレイジャー(Rashad Frazier)氏は、キャンプ場での調理を成功させる最大の秘訣は事前準備にあると強調する。自宅でタマネギを刻んだり、ショウガをすりおろしたりして保存袋に分けておけば、現地での作業を大幅に減らせる。限られた設備しかないキャンプ場では、料理そのものよりも自然や家族との時間を楽しむことに集中できる利点もある。
また同氏は、肉や野菜に振りかけるだけで味付けができるスパイスミックスやソースを事前に作り置きすることを推奨している。塩やコショウ、パプリカ、タイム、ガーリックパウダーなどを組み合わせれば、シンプルな食材でも満足度の高い一皿になるという。さらに悪天候や調理トラブルに備え、予備の食事を必ず用意しておくべきだと助言する。冷凍保存したミートソースやスープ、あるいは簡単なピーナツバターサンドでも、緊急時には大きな助けになる。
近年は健康志向の高まりを背景に、キャンプ食も「手軽さ」だけでなく「栄養価」が重視されるようになっている。専門家らは、アウトドア活動そのものが健康的であるからこそ、食事もそれに見合った内容にするべきだと訴える。自然の中で過ごす時間をより有意義なものにするためには、ジャンクフードに頼るのではなく、計画的で栄養豊富な食事を選ぶことが重要だとしている。
