FIFAワールドカップのチケット購入時は詐欺に注意
ワールドカップは世界最大級のスポーツイベントであり、人気試合のチケットは高額で取引される。
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FIFAワールドカップが北米で開幕し、人気カードの観戦チケットを求めるファンが増える中、偽チケット販売やフィッシング詐欺などの被害が拡大している。専門家や捜査当局は、大会への関心の高まりを悪用する犯罪者がさまざまな手口で消費者を狙っているとして警戒を呼びかけている。
ワールドカップは世界最大級のスポーツイベントであり、人気試合のチケットは高額で取引される。需要が供給を大きく上回る状況を背景に、詐欺師らは「残りわずか」「今すぐ購入しなければ売り切れる」といった言葉で購入を急がせ、存在しないチケットを販売するケースが相次いでいる。専門家は、極端に安い価格や限定性を強調する広告には特に注意が必要だと指摘している。
近年は交流サイト(SNS)を利用した詐欺が急増している。フェイスブックやインスタグラムなどに掲載された広告や個人投稿を通じて接触し、購入希望者をメッセージアプリへ誘導した後に代金を送金させる手口が典型例だ。送金後に連絡が取れなくなったり、送られてきたチケットが偽物だったりするケースが報告されている。大会を前に、SNS運営会社は利用者に対し、認証済みの販売元から購入するよう注意喚起を始めている。
さらに問題視されているのが、公式サイトを装った偽サイトの存在だ。米連邦捜査局(FBI)は国際サッカー連盟(FIFA)の公式サイトに酷似した偽サイトが多数確認されているとして警告を出した。これらのサイトはURLやデザインを巧妙に模倣し、利用者に個人情報やクレジットカード情報を入力させることを目的としている。中にはチケットや観戦パッケージを販売しているように見せかけるものもあり、購入者が金銭的被害を受けるだけでなく、情報流出による二次被害につながる危険性もある。
FBIはチケット購入時には検索エンジンの広告やSNS上のリンクを安易に信用せず、公式サイトのアドレスを直接入力してアクセスするよう推奨している。また、URLの綴りが正しいか確認することや、不自然な英語表記がないかを確認することも有効な対策だという。
詐欺の手口は年々巧妙化している。生成AI(人工知能)の普及により、犯罪者は本物と見分けがつきにくい広告画像や推薦コメント、販売サイトを短時間で作成できるようになった。専門家によると、AIを利用したフィッシング攻撃は従来よりも説得力が高く、消費者が偽物を見抜くことが難しくなっているという。
また、チケットだけでなく試合中継を狙った詐欺も増えている。無料視聴や格安配信をうたうサイトの中には、利用者の個人情報を盗んだり、端末にマルウェアを感染させたりするものが存在する。セキュリティ企業は非公式の動画配信サービスや海賊版ストリーミングサイトの利用を避けるよう呼びかけている。
さらに今大会では、正規の転売サイトを利用したにもかかわらずチケットが正常に転送されない事例も報告されている。高額で購入したチケットが試合直前に無効となったり、出品者が実際にはチケットを保有していなかったりするケースもあり、消費者保護のあり方が課題となっている。
専門家はワールドカップ観戦を計画するファンに対し、公式販売チャネルを利用すること、購入前に十分な確認を行うこと、そして「うますぎる話」を疑う姿勢を持つことが最大の防御策だと強調している。世界的な祭典への期待が高まる一方で、サイバー犯罪者もその熱狂を利用しようとしており、観戦を楽しむためにはこれまで以上の注意が求められている。
