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米領プエルトリコで政治危機深刻化、与党議員が汚職を告発しあう事態に

問題の中心となっているのは、ゴンザレス知事の首席補佐官ドメネク氏である。
米領プエルトリコ、首都サンフアンの議会議事堂(AP通信)

米領プエルトリコでゴンザレス政権を揺るがす政治危機が深刻化している。政府高官に対する汚職疑惑や行政介入疑惑が相次いで浮上し、政権内部の対立が表面化したことで、行政運営への信頼低下が懸念されている。

問題の中心となっているのは、ゴンザレス(Jenniffer González)知事の首席補佐官ドメネク(Francisco Domenech)氏である。同氏は財政・金融機関の責任者も兼務しており、政権内で強い影響力を持つ人物として知られる。一方、今年5月に辞任したネグロン(Sebastián Negrón Reichard)経済開発・商務長官は政権が同省の業務に不当に介入したと主張していた。ネグロン氏の辞任に続き、同省では法務責任者や財務責任者を含む10人以上の幹部が相次いで退職している。

事態は今週に入りさらに悪化した。ドメネク氏は司法省に対し、ネグロン氏による汚職や利益相反の疑いを告発する宣誓供述書を提出した。これに対しネグロン氏は疑惑を全否定し、自身への攻撃は内部告発者を萎縮させる行為であると反発している。双方が不正を訴え合う異例の展開となり、真相究明を求める声が高まっている。

さらに、両氏の私的なメッセージのやり取りとされる内容が公開されたことで騒動が拡大した。AP通信によると、知事選挙の支援者らが政府機関内の職に就けるよう圧力をかけたことをうかがわせる内容が含まれていたという。これを受け、独立機関による調査も進められている。

米連邦議会も関心を示している。上院の公聴会では連邦資金が適切に管理されているのかとの懸念が示され、ゴンザレス氏に対して説明を求める場面があった。ゴンサレス氏は、資金管理には厳格な監督体制が敷かれていると強調し、側近に向けられた疑惑を否定している。

一方で、与党・新進歩党(PNP)内からも批判の声が上がっている。複数の党員がドメネク氏に辞任を要求し、汚職の実態解明に向けて協力する関係者に立法上の保護を与える考えを示した。

プエルトリコは慢性的な電力不足や財政問題を抱え、投資誘致による経済再建を重要課題としている。ネグロン氏は今回の騒動が投資家の信頼を損ないかねないと警告しており、政権の混乱が経済活動にも影響を及ぼす可能性がある。政治的対立が深まる中、市民の間では透明性の確保と説明責任を求める声が強まっている。

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