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メキシコ首都で反政府デモ活発化、W杯開幕を控える政府に圧力

抗議活動の中心となっているのは教育労働者全国協議​会(CNTE)である。
2026年6月2日/メキシコ、首都メキシコシティの通り(AP通信)

6月11日に開幕するFIFAワールドカップを目前に控えたメキシコシティで、政府に対する抗議デモが活発化している。教員組合や行方不明者家族の団体、人権活動家らは、世界中の注目が集まる大会を利用して政府への圧力を強めようとしており、首都では連日デモや道路封鎖が続いている。

抗議活動の中心となっているのは教育労働者全国協議​会(CNTE)である。組合員らは賃上げや年金制度改革、労働条件の改善を求め、市内の主要道路を封鎖したほか、政府施設への突入やワールドカップ関連展示物の破壊も発生した。5日には封鎖した道路上でサッカーの試合を行い、政府への抗議と大会への皮肉を込めたパフォーマンスを展開した。

参加者たちはワールドカップ開催によって政府が国際的なイメージ向上に力を入れる一方で、国内の社会問題が置き去りにされていると批判する。南部チアパス州から参加した教育関係者は「大会が近づくほど政府への圧力は強まる」と述べ、世界的イベントだからこそ要求を訴える効果が大きいと指摘した。

また、メキシコで深刻化する失踪問題を訴える団体も活動を強化している。メキシコでは2006年に麻薬戦争が始まって以来、13万人以上が行方不明になり、その家族らは市内各地に失踪者の写真やポスターを掲示している。「失踪大国メキシコ」と書かれた落書きも見られ、政府の対応不足に対する不満が噴出している。

一方、政府は難しい対応を迫られている。シェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領は対話継続の姿勢を示しながらも、一部の過激な行動については批判している。政府は大会成功に向けて交通網や空港周辺の整備を進めているが、工事の遅れや抗議活動による混乱が続き、市民生活への影響も広がっている。

メキシコは米国、カナダとともに今大会を共催し、開幕戦を含む13試合を開催する予定だ。政府は大会を国家的な成功としてアピールしたい考えだが、抗議団体はワールドカップ期間中も活動を継続する構えを見せている。世界的なスポーツの祭典を前に、華やかな祝祭ムードの裏側で社会的不満が噴出しており、メキシコ政府は国際的な注目の中で難しい舵取りを迫られている。

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