ジャマイカ全土で大規模停電、送電線に落雷、復旧急ぐ
国内唯一の電力会社であるジャマイカ公共サービス会社(JPS)は送電網への落雷が停電を引き起こした可能性が高いとの見方を示し、復旧作業を急いでいる。
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カリブ海の島国ジャマイカで5日午後、全国規模の大規模停電が発生し、約280万人が影響を受けた。国内唯一の電力会社であるジャマイカ公共サービス会社(JPS)は送電網への落雷が停電を引き起こした可能性が高いとの見方を示し、復旧作業を急いでいる。
停電は5日の午後9時過ぎに発生した。JPSによると、全国の約70万契約者すべてが影響を受け、家庭や企業、公共施設などで電力供給が停止した。病院や空港などの重要施設では非常用発電機が稼働したものの、多くの地域で信号機や通信設備にも影響が及んだ。
JPSは6日未明の記者会見で、現時点では基幹変電所周辺で落雷が発生したことが停電の原因とみられると説明した。一方で、詳細な技術調査は継続中であり、原因の特定には時間を要するとの見解を示した。
中央政府も緊急対応に乗り出している。エネルギー相は停電発生後に関係機関との緊急会合を開催し、復旧状況の確認と原因究明を指示した。同氏はX(旧ツイッター)への投稿で、「受け入れがたい事態だ」と述べるとともに、国民に対して状況を随時報告する考えを示した。6日朝までに約50万契約者への送電が再開され、当局は6日中の全面復旧を目指して作業を進めている。
ジャマイカで全国規模の停電が発生したのは数十年ぶり。ハリケーンや熱帯低気圧による局地的な停電はたびたび発生しているが、島全体が同時に停電する事態はまれだ。2025年10月に上陸したハリケーン・メリッサでは数十万人規模の停電が発生したが、今回のように全利用者が影響を受けることはなかった。
ジャマイカ経済は観光業への依存度が高く、ホテルや観光施設、飲食業などにおいて安定した電力供給が不可欠となっている。今回の停電による経済的損失は明らかになっていないが、観光客を含む多くの利用者に影響が及んだとみられる。
専門家は気候変動に伴う異常気象の増加により、送電網の強靱化が今後さらに重要になると指摘している。ジャマイカ政府は再生可能エネルギーの導入拡大とともに、災害に強い電力インフラの整備を進めているが、今回の大規模停電は島国が抱えるエネルギー供給の脆弱性を改めて浮き彫りにした。原因究明と再発防止策の策定が急務となっている。
