メキシコ大統領、米諜報要員による麻薬作戦関与を批判、再発防止求める
問題の発端は4月19日、北部チワワ州で発生した自動車事故だった。
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メキシコのシェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領は27日、国内で行われた対麻薬作戦に米国の当局者が関与していた問題を受け、今後同様の事態を繰り返さないよう米側に強く警告した。主権と法秩序の尊重を求める姿勢を明確にした形であり、両国の安全保障協力に新たな緊張が生じている。
問題の発端は4月19日、北部チワワ州で発生した自動車事故だった。この事故では、対麻薬作戦に関係していた米国人2人とメキシコ人当局者2人が死亡した。後に、この米国人が中央情報局(CIA)の関係者であった可能性が指摘され、しかもメキシコ政府に事前通知がなかったことが判明した。
シェインバウム氏は定例会見で、「連邦政府は米国関係者の作戦関与を把握していなかった」と説明し、「例外的な事態であることを望む」と述べた。そのうえで、今後はメキシコ憲法および国家安全保障法に従った協力のみを認めると強調し、外交ルートを通じて再発防止を求めた。米側もこれに同意したとされる。
メキシコ政府によると、関与した米国人のうち少なくとも1人は観光ビザで入国、安全保障活動に必要な正式資格を持っていなかった。この点は国内法違反の可能性があり、政府は経緯の調査を進めている。
両国は長年、麻薬カルテル対策で協力関係を築いてきたが、外国機関の直接的な作戦参加はメキシコ国内で極めて敏感な問題となっている。シェインバウム政権は情報共有や訓練などの協力は認める一方、外国勢力が自国領内で作戦行動を取ることには一貫して否定的な立場をとってきた。
一方、トランプ(Donald Trump)米大統領は麻薬カルテルへの対策強化を掲げ、必要であれば単独行動も辞さない姿勢を示しており、今回の問題はそうした強硬論との対立も浮き彫りにしている。
今回の事故とその後の対応は両国の安全保障協力の在り方に改めて疑問を投げかけた。メキシコにとっては主権の維持と治安対策の両立、米国にとっては越境犯罪への対応強化という課題が交錯している。今後、協力関係を維持しつつ、どこまで相互の関与を認めるのかが大きな焦点となる。
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