メキシコ当局、誘拐された記者の遺体を特定、現職警察官4人含む8人逮捕
グスマン氏は地域メディアの編集中で、犯罪や治安問題を取材していた。
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メキシコ当局は3日、先月武装集団に誘拐されたジャーナリスト、ロクサナ・グスマン(Roxana Guzman)氏の遺体が中部ベラクルス州で見つかり、DNA鑑定により本人と確認されたと発表した。この事件を巡っては8人が逮捕され、このうち4人は現職の警察官で、麻薬カルテルによる誘拐や殺害に協力した疑いが持たれている。
グスマン氏は地域メディアの編集中で、犯罪や治安問題を取材していた。6月2日、自宅に押し入った武装集団によって連れ去られ、その後行方が分からなくなっていた。ロイター通信によると、容疑者たちは証拠隠滅を図るため、ドラム缶を用いて遺体を損壊したとされる。捜査当局は押収した骨や遺留品を鑑定し、グスマン氏本人であることを確認した。
捜査では犯罪組織の構成員だけでなく、現職警察官が事件に関与していた疑いが浮上した。当局は市警察に所属する4人を含む計8人を逮捕し、誘拐や組織犯罪への加担などの容疑で取り調べを進めている。警察と犯罪組織の癒着はメキシコ各地で長年問題視されており、今回の事件も法執行機関の信頼性を大きく揺るがす事態となった。
今回の事件は、メキシコにおけるジャーナリストの安全を巡る問題を改めて浮き彫りにした。同国では麻薬カルテルやギャング、汚職などを取材する記者が脅迫や襲撃の標的となるケースが後を絶たない。地元メディアによると、2026年に入ってから、報道活動に関連して殺害されたジャーナリストは少なくとも2人となり、2024年10月にシェインバウム政権が発足して以降では10人が命を落としているという。
中央政府は近年、記者や人権活動家を保護する取り組みを強化しているものの、地方では警察・行政と犯罪組織の結び付きが指摘される地域も少なくない。保護措置が機能していないとの批判も根強く、事件が発生しても真相解明や処罰に至らない例が多い。
グスマン氏殺害では警察官の関与が明らかになったことで、司法当局には徹底した捜査と責任追及が求められている。この事件はメキシコ社会における組織犯罪の浸透と報道の自由の脆弱さを象徴する出来事となった。
