アフガン難民1100人をコンゴ民主共和国へ移送、米国が協議中
対象となっているのは、2021年のアフガンからの米軍撤退後に国外退避した人々で、米軍や関連機関に協力した通訳、兵士、さらにその家族らが含まれる。
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米国政府がカタールに滞在するアフガニスタン人約1100人をアフリカ中部・コンゴ民主共和国へ移送する案をめぐり協議を進めていることが明らかになり、人道面や安全性を巡って懸念が広がっている。
対象となっているのは、2021年のアフガンからの米軍撤退後に国外退避した人々で、米軍や関連機関に協力した通訳、兵士、さらにその家族らが含まれる。彼らは米国への移住を前提にカタールの旧米軍基地に移され、移民ビザ(査証)の審査を待ってきたが、手続きが長期にわたり停滞している。
停滞の背景には、2025年に発足したトランプ政権による移民政策の変更がある。アフガン人を対象とするビザ手続きは事実上停止され、渡航制限措置も重なったことで、多くの人々が行き場を失った。
こうした中、米政府は第三国への再定住策としてコンゴとの協議を進めているという。米国の戦争遂行に協力したアフガン人を支援する非営利団体「アフガンエバク(#AfghanEvac)」によると、対象者は約1100人で、そのうち約400人が子どもだという。
しかし、この計画に対しては強い批判が出ている。コンゴは長年にわたり武力衝突や国内避難民問題を抱え、受け入れ先として適切ではないとの指摘がある。アフガンエバクの代表は、戦争協力者を危険な地域に移すことは容認できないとし、深刻な懸念を表明した。
さらに、仮に当事者がコンゴへの移住を拒否した場合、タリバン政権下のアフガンへ送還される可能性があるとの懸念も浮上している。アフガンに戻れば、過去の米国協力歴を理由に迫害や報復を受ける危険性が高い。
米国はこれまでにも第三国移送を模索しており、アフリカ南部・ボツワナへの受け入れ案が検討されたが、条件面で折り合わず頓挫した経緯がある。
一方、米国務省は具体的な協議内容について詳細を明らかにしていないものの、安全な第三国での自発的な再定住の選択肢を検討していると説明している。ただし、現時点で正式合意には至っておらず、交渉の行方は不透明なままだ。
米軍撤退から4年以上が経過する中、米国に協力したアフガン人の処遇は依然として宙に浮いた状態が続いている。今回のコンゴ移送案は長期化する問題の打開策となるのか、それとも新たな人道問題を生むのか、国際社会の注目が集まっている。
