◎コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。
2020年9月18日/コンゴ民主共和国、北東部イトゥリ州郊外の村(Getty-Images/AFP通信)

国連は24日、コンゴ民主共和国の北東部イトゥリ州で武装勢力の攻撃が相次ぎ、この2日間で少なくとも15人が殺害されたと発表した。

国連コンゴ民主共和国安定化ミッション(MONUSCO)によると、武装勢力「コンゴ開発協同組合(CODECO)」などがこの虐殺に関与したという。

CODECOは東部地域に拠点を置く宗教団体。コンゴで最も危険な武装勢力のひとつとされ、複数の大量虐殺に関与し、昨年末から300人以上の市民を虐殺したと告発されている。

MONUSCOによると、CODECOの戦闘員は22日にイトゥリ州郊外の集落を襲撃し、住民6人をナタや斧で殺害、数人に重傷を負わせたという。

23日には別の集落を襲い、3人を切り殺した後、民家に火を放ったとされる。

CODECOの戦闘員数は数千人とされ、自分たちが生活する地域の部族を別の民兵組織の攻撃から守るために戦っていると主張している。

MONUSCOによると、イスラム国(ISIS)系組織のひとつである「民主同盟軍(ADF)」も23日にイトゥリ州の集落を襲い、少なくとも6人を殺害したという。

イトゥリ州では先週にも複数の虐殺事件が発生し、女性や子供を含む30人以上が殺害された。この事件にもCODECOが関与したとみられる。

コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやISISとつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。イトゥリ州と北キブ州の治安は2年ほど前に崩壊し、無政府状態と言っても過言ではない。

さらに北キブ州で攻勢を強める同国最大の反政府勢力「3月23日運動(M23)」はコンゴ軍と戦争状態にあり、各地で民間人を虐殺している。

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