内戦で停電深刻化、太陽光発電に活路求めるスーダン市民
スーダンでは2023年4月、軍事政権と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の戦闘が始まり、電力を含む社会基盤が大きな被害を受けた。
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内戦が続くスーダンで、戦闘による電力インフラの破壊や燃料不足などを背景に停電が常態化している。電力網の機能低下を受け、首都ハルツーム周辺などでは太陽光発電を導入する住民が増えているが、設備費が高額なため、多くの低所得世帯にとって導入は容易ではない。
スーダンでは2023年4月、軍事政権と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の戦闘が始まり、電力を含む社会基盤が大きな被害を受けた。国連開発計画(UNDP)は、電力網が受けた被害額を約30億ドルと推計している。発電量は戦争前の約4400メガワットから約1100メガワットまで落ち込み、一部地域では1日16時間に及ぶ停電が発生している。
オムドゥルマンに暮らす31歳の女性は約1年間、自宅建物の屋上に設置した太陽光パネルに頼って生活している。厳しい暑さが続く中、冷蔵庫や照明などを使用するためには電力が欠かせず、太陽光発電は停電への現実的な対策となっている。ハルツームでは太陽光パネルだけでなく、蓄電池やインバーターを販売する業者の広告も目立つようになった。
しかし、太陽光発電の普及を阻む最大の要因が費用だ。ハルツームの販売業者によると、一般家庭向けの10キロワット規模のシステムには約5000ドルかかる。通貨価値の下落や経済の悪化が進むスーダンでは、この金額は低所得世帯にとって極めて大きな負担となる。太陽光発電は停電から生活を守る手段である一方、経済的に余裕のある家庭しか利用できないという格差も生み出している。
さらに、電力インフラの復旧そのものも難航している。主要発電所が攻撃を受けたほか、2023年以降、電力分野の技術者や熟練労働者の国外流出も進み、復旧作業を担う人材が不足しているとされる。
電力へのアクセスを失う人々が増える中、豊富な日照を生かせる太陽光発電は大きな可能性を持つものの、戦争と貧困がその普及を妨げている。スーダンの電力危機はインフラ復旧と同時に、誰もが利用できる安価なエネルギーをどう確保するかという課題を突きつけている。
